楽器制作における高い知識と技術、豊富な経験に加え、日本人が得意とする繊細で丁寧な仕事で定評のある職人を、皆様にご紹介いたします。
楽弓製作家
鎌田悟史 Satoshi Kamata
・2002年 BFA カリフォルニアカレッジオブアーツアンドクラフツ(CCA)
・2005年 株式会社アルシェ入社 大瀬国隆に弓製作を学ぶ
・2010年よりViolin Society of Americaが主催する各種イベントに参加する BostonのDavid Hawthorneに弓製作を学ぶ
・2016年度VSA 国際製作コンペティションにてCertificate of Merit 受賞 ・オーバリン・ワークショップ(2017、2018)に参加
・2019年 小田原に工房をオープンする Instagram 素晴らしい職人達との出会い 職人の履歴は他の職人達との出会いの履歴でもあります。
私が特に大きな影響を受けた職人達を紹介します。 大瀬国隆 富山の五箇山に工房を構える大瀬氏にアルシェ入社時より製作のいろはを学びました。 アルシェの歴史は大瀬さんと共にあります。 ルイス・カポラレ Louis Caporale Caporale & Ochandoのルイス・カポラレにバイオリン製作の手ほどきを受けたことと 多くの楽器やオールドボウを見せて頂いたことで今の自分があると思っています。
光を使った立体やアウトラインの見方など、物づくりの基本の多くを学びました。 デイビッド・ホーソン David Hawthorne 私の現在の技術や道具立ての多くはボストン在住のデイビッド・ホーソンに教わったものです。 バロックボウや弓の歴史に精通しており、演奏性に優れた弓を作ります。
マット・ウェリング Matt Wehling マット・ウェリングとは2017、2018年度オーバリンのワークショップで数週間を共にしただけですが、その間彼のウーシャスクール伝統の技術と仕事ぶりを間近に見ることが出来たのは私にとって幸運なことでした。
弦楽器製作家 楽弓製作家
堤 一朗 Ichiro TSUTSUMI
1971年東京都新宿区生まれ、現在イタリア クレモナ在住
- 2000年 弦楽器及び楽弓製作を追求すべく本格的にイタリア クレモナへ渡航
弦楽器製作を『マエストロ 松下 敏幸 氏』に師事
楽弓製作を『マエストロ アルケッタイオ ジョバン ルッキ 氏』に師事 - 2002年 イタリア クレモナ所在 プロフェッショナル養成学校
『CENTRO DI FORMAZIONE PROFESSONALE CREMONA CORSO DI ARCHETTAIO』でジョバンニ ルッキ 氏が講師を務めていた楽弓製作コースを最優秀首席にて卒業 - 2012年より現在 世界屈指イタリア楽弓メーカー『LUCCHI CREMONA S.N.C ITALY ルッキ クレモナ』工房長に就任
楽弓製作及び世界で活躍されている演奏家の楽弓の修理 調整 毛替えを担当 - 2015年より現在 弦楽器楽弓製作学校『アカデミア クレモネンシス』
楽弓製作プロフェッショナルコース及び毛替え特別コース講師
この弓毛は、薬品処理(漂白等)がされていないことにより弓毛にしなやかな弾力性が残りきめ細やかな音色を奏でることができます。
とてもクオリティーの高い弓毛から更に良い毛のみを選び出し使用しています。
演奏家が演奏をする際、楽弓のコントロールに気を使わず自分の体の一部のように感じられる、そんな弓になるよう心がけて製作をしています。
楽弓の製作スタイル
イタリアン弓のスタイルを確立した師であるジョバンニ ルッキ 氏のスタイルを継承しています。イタリアンスクールとは、弓のスティックの性能を最高に引き出すことを追求した製作スタイルだと考えています。
師ルッキはサルトリーの、いわゆるフランス弓のエレガントさを好みました。私はトルテやペカットの力強さを好みます。弓毛には、丁寧に全て手作業で選び出されたルッキ クレモナのイタリア最高峰「ルッキ スペシャル」の弓毛を使用しています。
受賞歴
- 2007年 イタリア ピゾーニェ弦楽器製作国際コンクール ヴァイオリン製作部門にて優勝 第1位ゴールドメダル金賞受賞
(現在、コンクール名が変更されANLAI国際弦楽器製作コンクール) - 2008年 イタリア ピゾーニェ弦楽器製作国際コンクール
ヴァイオリン製作部門にて2007年2008年と2年連続優勝 第1位ゴールドメダル金賞受賞
(現在、コンクール名が変更されANLAI国際弦楽器製作コンクール) - 2008年 イタリア ピゾーニェ弦楽器製作国際コンクール ヴィオラ製作部門にて第3位ブロンズメダル銅賞受賞(現在、コンクール名が変更されANLAI国際弦楽器製作コンクール)
- 2010年 アメリカ VSA弦楽器製作国際コンクール ヴィオラ製作部門にて第3位ワークマンシップ賞受賞ワークマンシップ賞とは、丁寧で正確、確実な仕事であることが世界で認められた賞(この年の日本人受賞者は、堤 一朗 氏のみ)
堤 一朗 氏の作品の詳細は ギャラリー のBOWの項目にてご御覧いただけます。